家族への情報と、利用の鍵を分ける
エンディングノートは、家族が必要な情報を見つけるためのものです。銀行の暗証番号やサービスのパスワードまでまとめると、ノートを読める人が利用の鍵も手にすることになります。
紛失した紙、誤送信したPDF、他人が触れる端末など、情報が漏れるきっかけは一つではありません。親切のつもりで集めた情報が、悪用につながるリスクを増やしてしまいます。
書かないようにしたい情報
- 銀行やクレジットカードの暗証番号。
- インターネットバンキングやメールなどのパスワード。
- スマホのロック解除コード。
- 認証の復旧コード、秘密の質問の答えなど。
家族ノートでは、銀行・証券口座の専用欄に口座番号を任意で記録できます。口座番号をPDFに含めるかも、口座ごとに選べます。暗証番号・ログインパスワード・ワンタイム認証コードは記録しないでください。口座情報を含むPDFは、必要な家族や手続きを頼む専門家に共有してください。銀行名・証券会社名・支店や担当窓口・通帳や関連書類の保管場所だけでも手掛かりになります。
代わりに「どこへ問い合わせるか」を残す
利用している金融機関:○○銀行
通帳などの保管場所:寝室の棚の青いファイル
保険の契約先:○○生命
保険書類の保管場所:同じ棚の緑のファイル
家族が必要な手続きを始められるよう、正規の窓口への手がかりを残します。サービスごとに、本人が操作できない場合や亡くなった場合の手続きは異なります。暗証番号を共有すれば手続きが済む、とは考えないようにしましょう。
PDFや印刷物も、渡す範囲を決める
ノートに暗証番号がなくても、連絡先や医療の希望などの個人情報は含まれます。PDFを送る前に送信先と添付内容を確認し、公開リンクや大人数のグループへの共有は避けましょう。
端末内のデータが暗号化されていても、書き出したPDFや印刷物まで自動的に保護されるとは限りません。保存先や受け取った相手の保管方法も確認します。
すでに書いてしまったときの見直し方
共有するノートから暗証番号やパスワードを取り除き、コピー、PDF、印刷物にも残っていないか確認します。家族に渡した版があれば、差し替えと旧版の扱いを相談してください。
第三者に知られた可能性がある場合は、そのサービスの公式窓口や設定案内に従い、変更などの対応を確認します。「何でも一冊に集める」より、「探す手がかりを一冊にする」と考えると、家族への備えと情報の保護を両立しやすくなります。
参考情報
制度や手続きの詳細は、各機関の最新の案内をご確認ください。